雨の日でも楽しめる流山散策コース。古き良き街並みと「流山白みりんミュージアム」を巡る旅


もうすぐやってくる、ジメジメとした梅雨。せっかくのお出かけの日が雨予報だとがっかりしちゃいますよね。
チーバ君の鼻に位置する千葉県流山市は雨の日でも楽しめる、お散歩にぴったりの街。
江戸時代から宿場町として栄えてきた流山市は、雨の日には一層、情緒が増す古き良き町並みが広がっています。
本記事では虹こまライターのDoremiが、雨の日に行きたい流山お散歩コースをご紹介します。
それでは行ってみよー!

千葉県北西部にある流山市。今回、お散歩へ行くのは『江戸回廊マップ』にも掲載されている流山駅周辺です。
流山の町並みを走る流鉄流山線は、わずか6駅をつなぐローカル鉄道。ICカードは不可なので切符を買って乗車します。
お隣、松戸市とは打って変わってレトロな町並みと地域に根差したお店など、のどかな風景が広がります。
ほかの電車に比べて流鉄の座席はフカフカ、ぜひその違いを座って確かめてみてください。
古舎カフェ 灯環

はじめにやってきたのは流山駅から歩いて3分ほどの場所にある「古舎カフェ 灯環」
もとは市内の蔵をリノベーションした「蔵のカフェ+ギャラリー灯環」として店舗を構えていましたが、
2022年10月に現在の場所に移転しリニューアルオープンされました。
お米屋「流山食糧」さんの倉庫だった古舎を改装したカフェで、外観は倉庫の面影を残したままですが、店内は木のぬくもりを感じる広々とした空間が広がっています。

「手仕事と天然素材」がコンセプトのお店で、店内には店主セレクトの笠間や益子の陶器、雑貨が所狭しと飾られ非売品以外は購入も可能。
併設のギャラリーでは作品展、ワークショップなどのイベントも開催され、行くたびに新しい出会いがあるギャラリーカフェです。

ランチは「プレートランチ」か「特製カレーランチ」の2種類。一週間ごとにメニューが変わるので、ぜひSNSをチャックしてみてください。
今週のプレートランチは「季節野菜とのごはんプレート」(ドリンク付き)1,870円(税込)。
黒米ごはんを囲むのは、茄子とピーマンと豚バラ肉の自家製ピリ辛味噌炒め、ホタルいかと胡瓜のナムル、みりん塩糀ドレッシングのサラダ、具沢山のコンソメスープ。
灯環のランチは旬の食材や地元の食材、糀を使った料理がワンプレートに詰め込まれています。
メインは黒米に合うようガッツリと。副菜や汁物は素材を生かした味付けで。
そんなに量は多くないと思いきや、バランスがよく満足度が高いランチが味わえます。

セットのドリンクはぜひ珈琲を。「今日のコーヒー」は中深煎りで、どっしりとした深みがあるものの苦みは抑えめで飲みやすい一杯。
提供される器も店主セレクトの笠間や益子焼が使われており、「目で見て、舌で味わい、心で楽しむ」、そんな五感で味わえるお店作りがされています。
ファンも多く平日でも混雑する日が多いので、あらかじめ電話予約をしておくと安心です。
流山白みりんミュージアム

灯環から徒歩3分ほどの場所には、今年の3月に新しくオープンした流山の新しい顔があります。
「白みりんミュージアム」は流山発祥の白みりんをテーマにした体験型施設。
流山本町や白みりんの歴史を学びながら、昔ながらのもろみ仕込みバーチャル体験、バーチャル工場見学、ゲーム感覚で学べるアトラクションなどの展示など、日常にかかせないみりんについてより詳しくなれる場所です。

エントランスには無料で観覧できる仕込桶や白みりんの魅力についての展示がされています。
その他の有料エリアである見学コース(30分ほど)は時間ごとに人数制限があり、当日券は予約に空きがある場合のみ購入可能。
確実に見学したい場合は、事前にHPからの予約がおすすめです。
常設展示:一般・大学生 300円、小人(小学生から高校生まで)150円

こちらはミュージアムのシンボル「仕込桶」、流山で江戸時代から盛んであった醸造業に欠かせない道具です。
有料エリアではもろみをかき混ぜる「櫂入れ体験」ができ、外側だけでなく内部も見られるようになっています。

見学コースでは、江戸時代に白みりんがどのような発展を遂げ現代に繋がったのかという歴史の流れを追う「流山白みりんヒストリー」や流山に縁がある俳優陣出演の「流山白みりんシアター」、プロジェクションマッピングを活用したバーチャル工場見学、みりんづくり体験ゲームなど、白みりんについて楽しみながら学べます。
パネル展示だけでなく、映像で観たり実際に体験できるので、大人から子供までワクワクしながら回れます。

「白みりん体験広場」では、みりんを使ったレシピを映像で学ぶコーナーも。伝統的な和食からアレンジレシピまで。日常に何気なくあるみりんですがその幅は広く、作ったことのない新しいレシピにも出会えますよ。

またミュージアムでぜひ体験してほしいのが、マイみりんボトルが作れるプリクラ機!
「搾りたてMyみりん」550円を購入後、併設のプリクラ 100円(各税込)でオリジナルラベルが撮影できます。

手ごろな価格で自分だけのオリジナルラベルを作れるのが嬉しいポイント!お土産にもぴったりです。
ぜひ流山の白みりんを持ち帰り、お家での料理に使ってみてください。

また併設の売店では、白みりん発祥の地ならではの限定ソフトクリーム(税込480円)が味わえます。
”ソフトクリーム界のフェラーリ”と呼ばれるソフトクリーム製造マシン「カルピジャーニ」で絞られるソフトクリームは、空気含有量が高くふわっとやわらかい極上のなめらかさ。
白みりんの自然な甘さのソフトクリームの上には、昔ながらの製法で作るみりんからしか生まれない「みりん粕」別名”こぼれ梅”がかかっています。
ほろほろと崩れる軽やかな食感は唯一無二で、なめらかなソフトクリームとあわせて食べると、より特徴が分かります。
またショップではオリジナルグッズや白みりんなど、白みりんミュージアムならではのお土産が手に入ります。
日常にかかせない、みりん。ぜひ白みりん発祥の地へ足を運んでみてください。
一茶双樹記念館

白みりんミュージアムから徒歩5分ほど。江戸時代の俳人・小林一茶(こばやし いっさ)と、その妻・双樹(そうじゅ)の功績や生涯を紹介する「 一茶双樹記念館」にやってきました。
こちらは市指定史跡「小林一茶寄寓の地」の保全及び文化の振興のために作られた施設。
流山は、一茶が晩年の一時期、俳句を詠んだり生活した記録が残されている地。当時の流山は自然豊かな土地であり、一茶の俳句の題材ともなっています。
また流山の商家・秋元三左衛門(俳号・双樹)のもとをたびたび訪れたことから、流山は一茶の第二のふるさととも呼ばれ、館内では代表作や生涯に関する資料、書簡、俳句の原稿など貴重な資料が残されています。

敷地は秋元本家、双樹亭、一茶庵の三棟からなっています。枯山水の庭園は心が鎮まる美しさ。開放感のある縁側からは四季折々の景色が望め、いつもとは違うゆったりとした時の流れを味わえます。

5月の新緑は目に鮮やかで清々しい気持ちのよさ。
また館内の茶房では景色を愛でながらお茶も体験できます。

葉から零れ落ちる雨音を聴きながら、しっとりとした贅沢な時間をお過ごしください。
杜のアトリエ黎明

ななめ向かいには「杜のアトリエ黎明」があります。この土地とアトリエは洋画家・笹岡了一氏、同じく画家で歌人でもあった秋元松子氏が「L・T・S笹岡絵画研究所」として開設し創作活動とともに後進の指導に当たった場所とされています。
ご遺族から寄贈され現在の名前がつき、庭園の解放のほか芸術・文化活動の場としてギャラリーの貸し出しも行われています。
こちらの庭園にも木々や季節の花が育てられ、雨のなか散策するにはちょうどよい広さです。
江戸川の河川敷

流山のすぐそばには江戸川が流れています。春には河川敷一面が菜の花ロードとなりますが、花が終わった後には燕が飛び交ったり違う植物がすくすくと生えてきたり。
河川敷をお散歩しながら次なる地へ足を運びます。
流山万華鏡ギャラリー&ミュージアム

杜のアトリエ黎明から徒歩10分ほど。
「流山万華鏡ギャラリー&ミュージアム」は、流山在住の世界的万華鏡作家・中里保子さんの作品などを展示したギャラリー。
明治22年(1889)築の土蔵造りの二階建て建築。かつて住居兼店舗として使われていた建物をリノベーションしし、平成22年(2010)に万華鏡ギャラリー寺田園茶舗「見世蔵」としてオープンされました。

館内には多彩な万華鏡の作品を鑑賞できるギャラリースペースやお土産ショップを併設。
光やなかにいれるものによって無限に広がる美しい世界、摩訶不思議な空間が広がっています。
あかり館@雑貨Konocono

最後にやってきたのは万華鏡ギャラリーから徒歩6分の場所にある「あかり館@雑貨Konocono」
もともと乾物屋だった築80年を超える商家をリノベーションしたお店で、外観からひと際存在感を放っています。

なかに一歩足を踏み入れると、不思議な世界が広がっています。
天井から吊るされているのは美濃和紙をつかった灯り。和紙ならではのやわらかで温かい光が店内を包みこんでいます。
地元の作家さんたちの手づくり雑貨や食器、生活雑貨、自家製酵母パンが並び、つい手に取りたくなる個性的で可愛らしいものが販売されています。

2階では灯りと和の空間に癒されながら、パンとドリンク、スープなどがイートインできます。
足をのばしてのんびりとくつろげる和室では、ワークショップや書道教室などが開催されています。
雨の日のお散歩は流山へ

雨の日の流山お散歩スポット、いかがでしたか?
少し先にある、流山おおたかの森駅周辺には豊富なサウナが人気の「スパメッツァおおたか 竜泉寺の湯」もあるので、たくさん町並みを散策した後はぜひリラックスしに寄ってみてくださいね。
それでは!